後ろを誰かが

2017.05.01.Mon.16:13

中学生のころのある正月、友人2人と私とで初日の出を見に行くことになりました。 

朝方の5時ごろ、日の出までまだ間があったので友人の部屋(2階)にとりあえずお邪魔、炬燵を3人で囲むことに。 

しばらくして家主の友人が階下にお茶を入れにいき、私は階下への階段を背にする壁側に、もう1人の友人は私の斜め前に座り、2人でぼんやりしていました。 

すると私の背後で人の足音が。 

とん、とん、とん、という音は、明らかに階段を上っています。 

「あー、えらい早いにお茶いれてくれたなあ…」と思い、家主の友人が部屋に入ってくるのを待ちました。

しかし、足音がやんでも部屋のドアは開きません。 

「寒いのに廊下で何やっとんの…?」

と思い、ドアを開けようと振りかえろうとしたとき。私の背後、つまり私の背中と壁との間を すっ… と横切る影を感じました。 

「今の何?」と思うと同時、「これは何か『コワイ』もんだ!」という、ぞっとする感覚が背筋に走りました。

しかし、ここでもう一人の友人まで怖がらせてはならないと思い、私は友人の方に向き直りました。 

「なあ、さっきな…」 

そのまま無理に明るく、友人に話しかけようとしました。しかし向き直った友人の方が、私の方をじっと凝視しています。 

「ど、どしたん?」 

と驚いて聞いた私に、友人が一言。 

「今、あんたの後ろを誰かが通っていった・・・。」 

そのまま2人で1分ほど固まっているところに、家主の友人がやっと階段を上がってきて 

「何あんたら無口になっとんの?」 

と不思議がられました。 

(勿論、足音は彼女の悪戯などではありませんでした)。 

今となってみるとたいしたことない話ですが、このときには正月気分なぞ銀河のかなたに吹き飛びました…。



関連記事
コメント

管理者のみに表示
« 三輪車 | HOME | 小指探し »