追いかけてきた“何か”

2017.05.28.Sun.11:15

高校生の夏、免許のない俺はナンバーのない単車で、友達を後ろに 

乗せて、山道をテッペンに向かった。

天気がよく景色が最高だったので、つい時間を忘れ、暗くなってしまった。

ライトが暗いので、ゆっくり 山道を下っていると、道の左側が杉の巨木が立ち並ぶ

地点にさしかかった。 

単車を運転する俺の耳に、真っ暗な杉の木の間から、薄気味悪い笑い声のような・・

すすり泣き声のような音が聞こえてきた。

その音は 俺達を追いかけてきているように感じた。

少しずつはっきりと聞こえてくるようになったので、その音のする方向を見ようとした瞬間、

後ろに乗っていた友達が絶叫した。 

 友達「うわああああああっ!くるなあああっ!うわああああっ!」 

 俺 「なんやあああっ!」 

 友達「みるなあああっ!おまえはみるなああっ!ぜったいみるなああっ!」 

アクセル全開で山道を下ったが、杉林をぬけるまで、俺は得体の知れない 

音と友達の絶叫に襲われた。生きた心地はしなかったが、無事に友達の 

家に到着した。そいつは汗びっしょりで、目は腫れて真っ赤だった。 

何を見たのか聞いても言葉になってなかったので、家に帰った。 

後日に聞いても「クチでは説明できん」とか「知らん方がええ」とか言うので、

結局わからずじまいだが、密教やら修験道やらの霊山?やったってことは

ずっとあとで知りました。

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