大学の友人4人で廃墟を目指していた途中で気づいてしまった

2017.06.04.Sun.11:15

大学の友人四人が心霊スポット行くことになり 

1度行ったことがあるという山口が車を運転し 

それに皆が乗り込んだ 

日も暮れかかるころに山間部に入り 

現場に到着したときには、すっかりあたりは闇に包まれていた 

そこからは車を降りて、目的の廃虚までは細い山道を徒歩で登ることになった 

気の弱い小林なんかは「怖いからもう帰ろう」と言い出すしまつ 

いつもは元気な豊島もビクビクしていた 

そこに山口がカツを入れ、皆で闇に山中を登っていったのだが

懐中電灯の明かりだけを頼りに15分くらい登ったあたりで 

向かいに闇の中からスーッと白髪の老婆が現れた 

山から下りてきたらしい 

俺たちは道を譲って、すれ違おうとしたとき 

老婆が我々に話しかけてきた 

「行ってはならん!今夜は悪いことが起きるぞ」 

そんなことを言って振り向きもせず通り過ぎていった 

俺たちはその場に立ちすくみ、闇に消えた老婆の方向をしばらく見つめていた 

「あのおばあさん、この暗闇の中を明かりもなしに山から降りてきたよな・・・」 

あたりの沈黙を破るようにそう言ったのは山口だった 

「それに、なんで山から?」市川までそう言うと皆黙ってしまった 

「考えてもしょうがない・・・行くぞ」 

山口の言葉に我々は先を急いだ

皆無口になり1時間くらい山道を歩いていた感じがした 

時折、真っ暗なまわり1面の木々の中からケモノなのか 

なんなのかわからない声が聞こえるが気にせずひたすら登った 

「おい、どこまで登るんだよ」 

豊島がそう言うと市川も「少し休まない?」と言った 

「じゃあ休むか」先頭を歩いていた山口が汗を拭い足を止めた 

小林は相変わらず気が弱く小刻みに震えていたが 

「なんか変だよ?」と言い出した 

山口を俺たち一人ひとりの顔を見つめ「たしかに変だな」 

そう言うと山口は震えている小林を指さし 

「お前、小林だろ」 

次々と指をさしていき 

「豊島だよな・・・市川に、俺が山口で四人・・・」 

山口はブルブルと震える指先で俺を指して言った 

「お前いったい誰だよ」

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