賽の河原

2017.06.29.Thu.11:15

島根県浜田市には賽の河原がある。

そこは親に先立ってしまった子供たちが 

地獄の鬼に石を積まされる場所なのだ。 

そこでは簡単に幽霊を見る方法がある。 

そこには供養のために積み上げられた石があるが、 

それを崩してしまえばいいのだ。 

ある時、一人の暴走族がそれを聞き遊び半分でやって来た。 

彼は一晩そこで過ごせるか、を仲間と賭けており、 

石を崩すのを見届けた後仲間は帰っていった。 

夜中、彼はテントの中で金縛りにあった。 

そして子供の泣く声が聞こえてきた。 

「おんおんおんおん」と。 

しかし、彼は持ち前の根性で恐怖に耐えた。 

次第に泣き声もしなくなった。

翌朝、彼は目を覚まして外に出た。 

昨日の出来事は夢のように思われた。 

どっちにしろ、掛け金は俺のものだ。とほくそえんだ。 

彼がテントを片付けていると仲間がやって来た。 

「おい!何だよこれは!!」 

彼は今まで気づかなかったものを見てしまう。 

それはテントの周りにつけられた小さな、いくつもの足跡だった。 

「何だよこれ…」 

彼がつぶやくと 

「うあわああ」 

と仲間が叫んだ。 

なんと昨日崩したはずの石が 

全く同じに積み上げられていた。

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