見えてるくせに

2017.08.02.Wed.21:15

女子大生3人が人通りの多い道を歩いていた。

そのうちのひとりが前を見ると、頭の先から爪先まで真っ黒な男性がビルにもたれかかるように立っている。

少し苦しそうだが怪我でもしているのだろうか…そうおもったが、テレビ局が近くにあるのでエキストラか何かなのだろうと納得した。

しかし、不思議なことに一緒に歩いている二人も周りの人間も誰一人彼の存在には気づいていないようだった。

とたんに怖くなってしまった彼女は目を合わせないように彼の前を通り過ぎようとした。

そして、すれ違う瞬間に彼はこうつぶやいた。

「見えているくせに…」

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