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姉の勇気

2017.09.05.Tue.11:15

私が小4の時。

学校から家に帰ると、玄関の内側から妹の泣き声と、母親のうめき声が微かに聞こえてきました。

「何があったの!?」とパニックに陥った瞬間、

2階の窓がガラリと開いて、知らない女の人が顔を出し、

「泥棒だよ。逃げな。△△ちゃん(妹)は死んだよ」と小さく一言。すっと奥へ消える女。

妹はまだ幼稚園児。

私は庭に転がってたほうきを持って、半泣きで家の中に転がり込んだのです。

すると、足の膝の所をスッパリ切って大出血している妹と、あまりの事に発作を起こして倒れている母親が!

「○○ちゃん……隣の家の……おじちゃん…」

玄関の方へ這う様にして倒れている母親。這ってでも外に出ようとしたのでしょう。

慌てて隣の家のおじちゃんを呼んで来て、止血。

おじちゃんのワゴンで近くの病院へ。(救急車なんか待ってられない!とおじちゃんが絶叫)

しかし、何故か病院に救急で駆け込んだのに、「名前を書いてお待ち下さい」と言われ、

あげくに、足を切ってる子供に「熱をはかってください」と。

「あほかぁぁ!!!骨が見えてるんじゃあああ!!!」

病院中に響くような声で、また大絶叫するおじちゃん。

なんだかんだですぐに緊急手術。

妹はその日の夜には、「お姉ちゃん」と笑うぐらいに元気になってました。

家の中で遊んでて、ガラス製の水槽を踏み抜いたのこと。

命からがら家に帰ってきた私は、すっかり忘れていた事を思い出しました。

あの時、物騒にも人の妹を「死んだ」とのたまったあの女は、一体誰だったんだ?と。

勿論その日家には、妹と母親以外誰もいませんでした。

結局、女の事は誰にも言わないまま、もう10年がたとうとしています。

もしかして、私を家に入れたくない(妹を殺したい)何かだったのかな、と思うたび、

あの時勇気を出して家に入ってよかった、と思います。

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