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心霊スポットの地下

2018.05.09.Wed.21:25

6年位前、当時私がまだ10代だった時の事です。友人と私、それと2つ上の先輩の4人で深夜、地元で有名な心霊スポットに行くことになりました。

男4人で心霊スポット巡りと、なんともむさ苦しい感じですが、友人は心霊的なものが特に苦手らしく、先輩達は友人をからかうつもりで、「○○(心霊スポット)今から行こうぜ」と提案しました。




その場所は山奥にある建物で、車で向かいました。その建物の地下で、10人近い人間が火をつけて心中したとか、建物の裏手の崖から落ち武者が昇ってくる、とかの噂がある所でした。

先輩達は「もちろん地下行くよな」等と、友人を脅かすように笑って言っていましたが、いざ現地につくと、「うお。マジで怖っ」といい、車から外観を眺めているだけでした。

私が「降りひんのか?」と先輩に尋ねると、「じゃあお前降りろよ」と言うので、車を降りようとしました。

友人は、現地についてずっと私のTシャツの裾を握りしめていましたが、「降りるわ」と言い、離してもらおうとすると、怯えた顔で、「やばい。ここはやばいて。絶対やばい」と、私に訴えかけてきました。

とりあえず先輩達が急かすので、友人の手を解かせて車を降りました。

そして、その建物の周りを歩いて、ぐるっと一周。裏手の崖も覗いてみて、車の前に帰りました。

先輩達は興味深そうに「なんか出た?」と聞いて来ましたが、私は「いやなにも」と答えました。

そして誰も一向に車から出てこないので、前の座席の先輩達に、「お前らが行こうって言うたんやろ。降りろって。地下見るんやろ」と言いました。

先輩は「お前怖くないんか」と聞いてきたので、「あんまり」と答えると、先輩の片方(A)が、「じゃあ明日までここで泊まってみろ」と私に言いました。

私は「なんでこんなとこで寝にゃあかんのよ」と、おそらく真っ当な意見を返しました。すると先輩Aは、「怖くないんやろ?10万やるって言うたら泊まるか?」と提案しました。

私は「前金で今払うんならやるわ」と答えました。先輩Aは「ええで」と言い、財布の中から1万円札を10枚出しました。

私が「なんでこんなに持ってんの?」と笑いながら聞きましたが、そういえば先輩Aは、「パチンコやらスロットやらで大勝ちした」みたいな事を、その日言っていました。

私は「後で返せゆうても返せへんで」と念を押して金を受け取り、その提案に了承しました。先輩達は「あほやこいつ」と笑っていましたが、私も「10万も出すほうもアホやろ」と返しました。友人は何も言わず、後部座席でうずくまっていました。

先輩達は私を置いて行く前に、「地下行って来い」と楽しそうに言ってきました。10万円も貰った私は、さして気分も害せず受け入れて、地下に向かいました。

火事があったのは本当らしく、まっ暗な中でもライトの光で、壁中焦げて真っ黒になっているのが見えました。地下はそんなに広くもなく、目に付く所と言えば、お風呂の浴槽のようなものだけでした。

車の前に戻り、「壁が真っ黒だった。火事でなんやらゆうてたやん」と報告すると、先輩達は「おー」と、嬉しそうに聞いていました。

そして、「明日の朝9時に迎えに来る」と約束をして、私一人を残して車で山を降りていきました。

残された私は、「あいつホンマに迎えくるんやろうな」と少し心配しながら、その廃墟の一番マシそうな横になれる所をみつけて、埃を払い、座り込みました。

時刻は深夜1時くらいで、どうやって暇を潰そうかと、とりあえず携帯をいじっていました。
誰かに電話して時間を潰そうにも時間が時間ですし、

電波はギリギリアンテナが一本立つか立たないか程度なので、あきらめました。

しかし、こう山奥にもなると、怖いのは幽霊より野犬とかじゃないのか、と考えました。廃墟は地下以外は外に剥き出しですし、地下は汚れがひどい上に、さすがに気味が悪い。

これはうかつに寝ると危ないな、と考えていました。あまりに暇なので、もし幽霊が出てきたら等と考えたりもしていました。

「まあびっくりはするかなあ・・・」等と思っていたら睡魔が押し寄せて、私は簡単に眠りに落ちていました。

目を覚ますと、午前5時を過ぎたところでした。夏場だったので結構明るくなっていたし、私は山を迷わない程度に散歩することにしました。
野うさぎがいて軽く感動したりして、こういう自然もいいなあと思い、廃墟に帰り9時を待ちました。

9時になっても先輩は来ませんでした。電波の良さそうな場所を探して電話をかけたのですが、友人の家で泊まった先輩二人は、『すまん寝てた』と寝起き声で言っていました。

大体予想通りだったので、私は「ええからはよ来い」と強めに言って、迎えを待ちました。

迎えが来たのは11時半を過ぎたところで、先輩二人と友人、あと先輩Aの彼女が車に乗っていました。

先輩達は「なんかあったか?」としきりに聞いて来ましたが、私は「特に何も」とありのまま話しました。

つまらなさそうでしたが、「まあそんなもんだろう」という結論に落ち着き、早速山を降りるため、私を乗せ車を発車させました。

発車して間も無く、私は自分の足元が、誰かに掴まれているのに気がつきました。後部座席は端から私、友人、先輩Aの彼女となっており、二人とも両手は見えていました。

私は総毛立ちましたが、ええ?このタイミング?とも考え、ちょっと可笑しくなりました。

私は、夏場なので膝までのパンツだったこともあり、直に足を掴まれていました。掴まれているというより、その手は思い切り爪を立てて食い込ませるように、痛みを与えてきました。

しかし、私が騒ぐことによって車中がパニックとなり、事故を起こすのが狙いかな、とも考えました。

私は、なんかありそうな聞いた事あるような話しやな、と思いながら必死に平静を装い、また、一番見られてはいけない隣にいる友人に気づかれないよう、前のめりに座って影で隠していました。

山を降りる手前辺りで、その掴む手の感触がなくなり、ガソリンスタンドに寄った後、先輩Aの彼女が「ミニストップでポテトが食べたい」と言い出したので、寄る事にしました。

私は皆が車を降りた後、先輩Aだけこっそりと呼び、他の3人と違う場所に移りました。先輩Aは「どないしたん?」と聞いてきて、私は「危なかったでぇ~」と息をつきました。

よく分からないという表情の先輩Aに、正体不明の手の爪による血のにじんだ足を見せ「降りる時に足掴まれてた」と言うと、先輩Aの顔は正に真っ青になっていました。

先輩Aは「マジか?自分でやったとかじゃないんか?」と聞いてきましたが、私は綺麗に切った爪を見せ、「こんな爪でどうやってすんな痕つけれんねん。まあどっちでもええけど焦ったわ~」と答えました。

「お前、なんで黙ってんのん。そん時言えよ!!」「そんなもんお前、言うたらパニックになって事故るかもしれへんやないか」

「あ~・・・そうか」
「ナイス判断やろ」
「おお」
「(友人)と(彼女)には言うなよ。トラウマなるで」
「分かってるけど俺にも言うなよ。怖いわ~・・・」
「いや、誰かに言いたいやんかやっぱり」

等と言うやりとりをした後、他の3人に黙ったまま買い物を済ませ、友人宅に戻り、私はすぐ自宅に戻ることにして解散しました。

家に戻る事にした私は、ドアの鍵を開けて部屋に入りました。当時私は、ワンルームマンションの部屋に住んでいたのですが、開けてすぐに、部屋に誰かがいるのが見えました。

坊主頭にかなりの猫背で、ジャージ姿の男でした。私の部屋は4階だったこともあり、すぐに逃げられるのは私を押しのけてドアから出るしかない、という考えもあり、その場から動かず、「空き巣?」と声をかけました。
男は振り向きませんでした。「じゃ 幽霊?足あるけど」と声をかけても振り向きませんでした。

しばらく見ていましたが、彼はぴくりとも動きませんでした。仕方なく私が、「どっちでもええけど、土足やめてや」と言いながら近づくと、彼はベランダのほうに静かに歩いて、私と距離を取りました。

私は「なんだこいつ」と思いつつも、両手に刃物等は持ってなかったようなので、「盗るもんなんかなんもないし、警察も呼ばへんから、とりあえず出て行ってよ」と、ベッドに腰を下ろして男に言いました。

それからしばらく男をじっと見ていましたが、微動だにせず何も言いません。「しゃあないから叩き出すよ」と声をかけても反応しませんでした。

しかし、ふと私が掛け時計に目を向けて彼に向き直ると、彼はこちらに顔だけ向けて、私と初めて目を合わせました。

目は小さく斜視が入っている感じで、団子鼻、口は少しだけ開いている。私はその顔つきに、何か普通の人とは違う違和感を覚えました。

彼は若干睨む様なそうでないような感じで、こちらをじいっと見て、私も彼を真っ直ぐに目を逸らさず見ていました。

4階な上に鍵もかかっていたままだったので、この世のものではないという考えもありましたが、幽霊にしてははっきりしすぎているというか、生気がある感じがしたので、私は8割『普通に家に入り込んだ人間』という風に彼を捉えていました。

私は立ち上がって、彼を見た時の違和感をそのまま口に出して言いました。「知的障害かなんかの子かな・・・?怒らんから、出て行こう。ほら」

そう言って彼の腕を掴むと、その感触は異様なでした。どっしりと中身の詰まったダンボールのような感触で、気味が悪いものでした。
すると彼は少し振り払うように腕を動かし、私はその感触もあってか手を離すと、とぼとぼと玄関の方へ歩いて行き、ドアを開けて出て行きました。

私もすこし待って、下のマンションの玄関あたりを観察しようと思いドアに向かうと、部屋とドアの間にあるトイレのドアが、ドォン!!!と激しい音を立てました。

私は少し警戒しながらトイレのドアを開けましたが、誰もおらず、いつもと変わらぬ光景でした。

すると次は、流しの上の観音開きの小さな戸棚から、ドォン!!と激しい音が聞こえてきました。

なんやねんと思いつつもその戸を開けてみると、そこには30代後半くらいの男性の顔があり、じっとこちらを見ていました。

私もその男も、じっと少し睨む様な感じで、お互いの目を見ていました。そして私はなんとなく、「どうせなんか言うても黙ってんねやろ」と口を開き、戸棚を閉じました。

その後、夕方まで特になにも起こらず、少し睡眠をとったりした後、当時勤めていた職場であるお店に向かいました。

そこでよく「この店は出る」等とよく言っていた、自称『霊感がすごい』大学生のアルバイトの女性(Hさん)に、昨晩泊まった心霊スポットについて尋ねました。

「Hさん、○○(心霊スポット)って行った事あります?」
「あるよぉ。あるけどもう絶対行きたぁない!」
「やばいんですか?」
「やばいやばい、絶対やばい!あそこ行くん!?」
「行かないですけど、地下がやばいとかって聞いたんですけど」
「だって地下で死んでんやろ!?」

という風なやり取りをした後、あそこはどういう場所か知っているかと聞くと、更正施設(?)のような所で、どうしようもない不良や、知的障害の人等が収容されてたとかなんとかと、聞いた話で確信はないが、という風な感じで教えてもらった。これも有名な話らしかった。

私は少しだけ自分の考えと繋がった気がして、坊主頭の彼を思い出した。

仕事中、携帯電話は基本事務室に置いていたのですが、アルバイトの従業員が「なんかずっと鳴ってますよ」と、私に報告してきました。

私はなんだろうと思い、携帯の着信を確かめに事務室に向かうと、確かに携帯は、まだ着信のバイブレーションで震えていました。

『あ、つながった』
それは先輩Aからの着信で、出てみると、
『なんか(友人)がずっとおかしいねん!!頼む、ちょっと来てくれ、頼む!!』

と、必死に懇願してきました。
その後ろから、叫び声がずうっと聞こえてきていました。これはただ事ではないと思い、オーナーに電話をかけ許可を取り、他の従業員に「少し頼みます」と事情を説明した後、友人の家に向かいました。

友人も一人暮らしで、先輩2人と先輩Aの彼女の3人は、よくそこを溜まり場にしていました。そしてその日も、4人でその部屋に居た様でした。

あまり離れていなかったこともあり、30分弱で友人宅に着きました。部屋に入ってみると、

「あああああ!!」とひっきりなしに叫んでいる友人と、友人を抱えた先輩B、泣きはらした顔の先輩Aの彼女、飲ませようと思っているのか、水の入ったコップを握りしめた先輩A、 知らないおばさん(後で聞くと大家さんでした)の5人がそこにいました。

私は先輩Aに、「こいつ知らん所でクスリでもやってたんか」と、攻めるような口調で尋ねました。

先輩Aは「そんな事するわけないやろ!!とり憑かれたんちゃうんかこれ!?」と、半ばパニックになったような感じで、「なんとかなれへんのか!?」と私に言いました。

そう言われてもどうしていいのか分からない私は、とりあえず先輩Bに代わって友人の肩を掴み、「(友人)、どないしたんや。落ち着け」と声をかけました。

しかし、友人は私の声など聞こえていないようで、叫び声を上げるだけでした。以前、友人の姉が狐にとり憑かれた、という話を聞いた事がありますが、それも友人が、心霊現象が苦手な要因になっている事もあるのだろうと、
「大丈夫や、こんなもん気の持ち様や。しっかりしろ」と、耳元で声をかけました。しかし、友人は叫び声を上げるだけでした。口の端が泡だってきているほどでした。

たまりかねた私は、「黙れ、落ち着け!!」と大声を上げて怒鳴り、髪の毛を掴んで顎をしゃくりあげました。
すると、友人は叫ぶのをやめたかと思うと、「ふぅぅ ううっ!!」と甲高い声を上げたかと思うと、私の腕に顔をうずめるようにしがみついて来ました。

私は友人に、「どうした、もう大丈夫なんか」と聞くと、友人は顔を埋めたまま首を横に振りました。「とりあえず水飲もう」と友人から離れようとすると、叫び声をあげ私の名前を二度叫び、「離れんといてくれえ!!」と泣き声で言いました。

しかたなく私は、その状態で30分くらいの間じっとしていました。

ある程度落ち着いた友人が、子供のようにせがむのをなんとか言い聞かせ、先輩Aの彼女に代わりに様子を見てもらい、先輩A、Bの二人と大家さんと部屋の外へ行き、大家さんにひとしきりお詫びして、3人で話し合いました。
(大家さんは、近所の苦情があったのと、隣に住んでいたため来たようです)

私は「やっぱり○○行ったせいかな」と、先輩Bにも足を掴まれた件を話し、部屋にいたジャージの男や、戸棚の顔についても2人に話しました。

すると先輩Bが、「お前が怒らせたからちゃうんか」等と言う事を言い出しました。
「怒らせたって、泊まったから?」
「なんかしたんちゃうんか」
「寝ただけやがな」
「それで怒ってんのちゃうんか」

私は「幽霊を?」と少し笑いながら尋ねると、
先輩は急に「もういやや」と頭を抱え、タバコを吸いだしました。

私は少し呆れながら、先輩Aに「どうする?」と尋ねました。
「お祓いしてもらうしかないんちゃうんか」
「あんなもんアテになるんかいな」
「だってそれしかないやろうが」
「怒ってんねやったら、謝ったらええんちゃうん」
「誰によ」
「○○(心霊スポット)行って、幽霊に」
「おい、また行くんか!?」
「だって家かえって、ジャージとかがまた出てくるかどうか分からんし」
「絶対嫌や 行くんだったら一人で行けや」
「別に来いゆうてへんがな」

というやり取りをして、「また(友人)が叫びだしたら電話して」と先輩Aに頼み、私は自分の家に車を取りに戻り、廃墟へ向かいました。

夜中だった事もあり、自分で運転してみると、
廃墟へ向かう山道は中々際どいカーブなどがあって、一層危険に感じました。

一度道を間違えましたが、なんとか昨日の廃墟に着いた私は、そこでライト等を何も持ってきていないことに気付きました。

とりあえず外側から廃墟に向かって、「すいませんでしたー」と少し大きめな声で一声かけました。が、何も反応はありませんでした。

「なんか反応してよ・・・」と独り言をつぶやいた反面、「俺なにやってんねやろ」と、少し気恥ずかしい感じでもありました。

私は携帯電話の明かりをあてながら廃墟を歩き回り、
「一晩泊まったからって、そんな怒らいでもええやんかー」
「帰れーゆうてくれたら、歩いてでも帰ったのにー」
と、誰もいないのに、独りで言い聞かせるように話しました。

正直、ほとんど明かりもないのに行くのは嫌だったのですが、「やっぱり地下なんかなあ・・・」と思った私は、地下に向かうことにしました。

地下に向かうと、前には感じなかった人の気配を一気に感じました。「おおっ、これは・・・おるなあ」と、気丈に振舞うためかわざと口に出し、「いきなり後ろに立ってるとかはやめてね」と言い、地下の真ん中あたりまで歩きました。

ほとんどなにも見えず真っ暗でしたが、そこで立ち止まり、「もう来えへんから。ごめんね」と、誰かに言うように言い、少し待ちました。
しかし何も起きず、更に10分くらい待っていると、気配もなんとなく無くなった感じがしました。なので、最後に「出てくるんはええけど、俺のとこだけにしてね」と言い、地下を出ました。

車に戻り、すこしだけ廃墟の外観を眺めた後、山を降りるため車を走らせました。運転しているのに足を掴まれては適わないので、できるだけスピードを落として走行していました。

すると今度は、後部座席から肩を掴まれました。最初は掴むだけで、どんどん爪を立ててくるような感じでした。

私は「いったぁ・・・」と言いながらも、事故を起こさないよう、できるだけ安全に、気にしないよう車を走らせました。

どんどん爪を食い込ませる力が強まり、痛みはどんどん大きくなっていきました。そして、いつまでも爪を立ててくるその手に腹が立ち、広めの道路の脇に車を止め、「ちゃんと謝ったやんけ、調子のんなハゲェ!!」と怒鳴り、後ろを振り向きました。

暗いながらも、もの凄く剣幕な顔をした女性が、私の肩に手を伸ばしているのが見えました。

心の中では、うわぁ・・・こっわぁ~~・・・と思いながらも、その女性を真っ直ぐ見つめ、「なんやねん」と機嫌が悪そうに言うと、爪を立てる力がかなり緩くなり、やがて触れられている感触もなくなりました。

とりあえず私は、「いや、ホントすみませんでした。もうあそこ行かないですから」と言い、「じゃあ僕前向くんで、その間にどっか行ってね。お願い」といい、前を向いて、車を走らせました。

曲がり道が減ってかなり安全になってから、後ろを振り返ると、その女性はいなくなっていて、ホッとしました。

二日後、また先輩Aから電話がかかってきて、友人が叫びだしたと言われ、友人宅へ向かいました。

私は横になり叫ぶ友人を見下ろしながら、
「もうええってお前。落ち着け」と声をかけても、一向に叫びやまないので、「お前ホンマ、静かにせえへんと本気で殴るでー。はい5、4、3、」とカウントすると、友人は静かになりました。

「何やお前それ、くだらん演技すなよ」と呆れたように言う私に、友人は「演技じゃない。急に意識が戻った」と訴えかけてきましたが、私にはどちらでもよく、その後、友人がとり憑かれたかのように叫びだす事はなくなりました。

お話は以上です。今でもたまにおかしなものが見えたりしますが、私は元気です。



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