ハガキ

2016.11.17.Thu.17:11

中学の時、新任の先生に聞いた話。

知ってる人もいるかも。

ある日、男は車で小さな女の子をはねて殺してしまった。

その女の子は母子家庭で、男はその母親に泣いて謝った。

すると母親は

「お金は要りません。ただ毎月1枚づつこのハガキを私の元に送って下さい」

と言い、100枚ほどのハガキを渡された。

男はそんな事でいいのかと思い、月1枚、母親にハガキを必ず送る事を約束した。

それから男は毎月、律儀に1枚ずつ送っていたがそれが2年ほど続くと、

男はハガキを送るのを忘れるようになり、ハガキを送る間隔が空き始め、

とうとうハガキを出さなくなってしまった。

そしてそれからさらに3年後、男はたき火をしていると、ふいにハガキの事を思い出した。

あれから母親からは何も言ってこないし、いつまでも過去に捕らわれ続けるのもいやになったので

男はそのハガキを家から取り出すと、そのままたき火の中へ放り込んだ。

母娘の事を思いながら、燃えてゆくハガキを呆然と見つめる。

すると、ハガキになにやら文字が浮かんできた。

それはあぶり出しの形で書かれており、たき火によって文字が出てきたのである。

全てのハガキ1枚1枚にびっしりと書かれた、「ヒトゴロシ」の文字が。

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