石鬼神様

2016.12.04.Sun.16:18

母の話。あまりくわしくは書けません。ご了承下さい。名前も仮名です。

母は幼少の頃は徳島の山奥の村に住んでました。

その日は親戚が集まり大事な話があったみたいだったので、母と兄は隣の部屋に先に寝かされました。

しかし、隣が気になり寝付けずにいると、隣から祖父の声が聞こえてきました。

「洋子(母の名前)はまだ若いから、石鬼神(イオキ)様のご機嫌がとれんやろ。今やったら晴海(母のいとこ)やで」

母は意味が全く分からなかったのですが、助かったと思ったそうです。

次の日、晴海の両親は目を赤く腫らして、帰っていったそうです。

1週間後、晴海が山に行って亡くなったと連絡がありました。

その連絡を聞いた母の両親は、ヒソヒソ話したかと思うと、祖父の部屋に行ったそうです。

晴海の葬式はヒッソリと行われましたが、

棺桶を担いだ母の兄は、今でも「軽い棺桶やった。誰も入ってなかったんやろか」と言ってます。

その後、母は兄と両親だけで村から出ました。完全に夜逃げ状態だったらしいです。

母はそのことを今でも思い出すそうです。

「私等が逃げた後、他の親戚が血眼になって山狩りをしててな~

 とうとう私等は行くとこがなくなって、山小屋に逃げたんよ。

 ほな、そこに叔父さん(晴海の父)が、松明を持ってやってきたんや。

 けどその叔父は私等を見て、『はよ逃げ!』と言ってくれたんや。

 両親は何回も叔父に頭下げながら、私を担いで逃げたんや」

私が20歳を過ぎたときに、母はこの話をしてくれました。

村で何があったかもおぼろげながら話してくれたましたが、他には漏らしたらアカンと言われました。

この話が広まると、私達がここにおるのがばれるからなって・・・。

現在、私の家庭はとても明るく元気です。

しかし、両親にこんな過去があったとわかってから、二人は無理して明るくふるまってのかなと思います。

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