雨の日の女

2017.01.07.Sat.11:04

その時まだ私は中学生だった。

両親は離婚していて、私は母の方についていた。

父の家はお母さんの家から5分もかからない所にあり、よく弟と一緒に遊びに行っていた。

この日も弟が父の家に行きたいと言い出し、夜遅かったのだが一緒に遊びに行く事にした。

父の家には、そんなに長居するつもりはなかったが、弟と遊んでいるうちに結構な時間が過ぎていた。

泊まる気は無かったので、弟をそのまま預け、私は家に帰ることにした。

まだ雨が降っていたので、傘をさしながら歩いていると、家の前の川の街灯の側に女の人が立っているのが見える。

雨でぼやけ良くわからないが、髪が長く白い服を着ているのは分かった。

こんな夜遅くに立っているのも不気味だったが、何より不気味だったのは傘をさしてなかった事だ。

そして、近づくにつれ分かったのだが、服が濡れてなかったのだ。

私は怖くなり、走ろうかと思った。

だが、走ってしまうと憑いてきそうな気がしたので、小走りで家まで帰った。

家に入ると、母と兄がおり、一安心した。

しばらく何事もなくテレビを一緒に観ていたら、急にインターホンが鳴った。

こんな夜中に鳴るのはおかしいと思った私は、母に「ピンポン鳴ったよー」と言った。

母は、「鳴ってないよ?」と言う。

またしばらくしてインターホンが鳴った。

私はもう一度「ピンポン鳴ったよー」と言った。

だが、母もまた「鳴ってないよ?」と言う。

そして「そんなに気になるなら、見に行ってくれば?」と言われた。

私は女の事もあり怖かったのですが、気にもなっていたので見に行くことにした。

一応、覗き窓を覗いてみるがヒビがはいっていて見えなかった。

仕方なく玄関を開けると、さっき見た女が立っていた。

私は怖くなり急いで玄関を閉めた。

私は急いで母のいる部屋に戻った。

私の行動を不思議に思ったのか、母が「どうかしたの?」と聞いてきた。

私は「...何もないよ」と返した。

その日は眠れず、母の部屋でずっとテレビを見ながら一晩を過ごした。

翌日、学校へ行くため川の前を通ったが、何もなかった。

それからというもの、雨の日はあまり家から出ないようにしている。

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