仲町交差点(中編)

2017.03.10.Fri.16:30

警察の見解では、家出をした上の自殺だった。僕らはそれが信じられなかった。帰り道あれだけ楽しく話をしていたのに死ぬはずが無い。

Aの御葬式の日、僕はBとあった。彼も落ち込んでいるようで目を真っ赤にしていた。Aの御葬式はしめやかにおこなわれた。その御葬式の最後にBは僕にこう言った。

「俺、あの交差点に行ってみるよ」

都市伝説を信じていない僕でもBをとめた。Aはあの交差点に行った次の日にあの交差点で発見された、何かあそこにはいけないものがいるんだと思ったからだ。しかしBは、「あそこには何かある。僕はそれを確かめたいんだ。」と言って聞かなかった。

次の日の夜の事だった。Bからメールが届いた。

「あそこには行くな!俺が来ても絶対に開けるな!」

この一文がいきなりきた。意味がわからなかった僕はBに電話をした。だけど何回かけても電話には出なかった。電話の向こうでコールの音が響くだけだった。

Bが遺体で発見されたのは次の日の事だった。警察からの電話でこのことを知った。それから僕は事情聴取を受けた。身近な友達が二人も続けて死んだのだ。不審に思われても仕方ない。僕は警察署でその日のことを聞かれどこに向かうとも告げられずにパトカーにのせられた。

パトカーにのってぽーっとしているとよく知った道にでた。周りには田んぼしかないくねくねした道、この先に中町交差点がある。

僕はそこには行きたくなかった。だけど、警察に変な疑いをかけられたくないから拒否はできない。そんなことを考えているとすでに車は交差点に着いていた。

「この場所に心あたりはないかね?」

警察官に聞かれた。しかし、僕はすぐに答えられなかった。その警察官の肩越しの向こうにBが立っていたのだ。Bが無表情で棒のように立っていたのだ。僕は信じられなかった、名前を呼ぼうとしたらBはふっと消えてしまった。

幻なのだろうか?

そのあとは適当に答えていたら家に帰された。どうやら明日も取り調べがあるらしい。家に帰ると両親はBの御葬式のために出払っていた。

うちのような田舎では御葬式は近所で手伝うという慣例がある。

机の上にある作り置きの夜食を食べ、二階の自室に行き早々にベットに入る。

ピーンポーン。

チャイムが鳴った。誰だろう?親なら自分で鍵を開けて入ってくる。

まどから覗くとそこにBがいた。体全体が見えるわけではないが、そこにはBの目をしてBの鼻をしてBの口をしていると何かがいた。見間違いだと思った。いや見間違いで有って欲しいと思った。あいつはもう死んだのだから。

 

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