仲町交差点(後編)

2017.03.10.Fri.21:30

僕はおそるおそるもう一度、玄関を見てみた。

やはりBだった。しかし今回は明らかに目が合った。

ヤバい!

目が合った瞬間、身体中のすべてが警報を鳴らした。

人としてのすべてが逃げろ!と僕に警告してくる。

きっとあれはこの世のものではないと直感で思った。

その時、Bからのメールを思い出した。

「俺が来ても絶対あけるな!」

僕はその言葉を信じて玄関のドアチェーンを閉め窓から入れないようにすべての窓を閉めてまわる。

その間もあいつは50音では表せない声でうめき声をあげてドアを叩き続けている。

無理やりも文字に起こせば「あ"ぁぁ」みたいな感じ。

しかし、ドアの前にいるだけで進出してこない。僕は両親が帰るまで家に篭ることにした。

時間が経つに連れて、玄関から聞こえたうめき声は庭の方へ回り始めた。

どうやら他の入り口を探しているようだった。

くるんじゃない、早く帰れよ!そう願っているとその声はお風呂場のところで止まった。

お風呂場には小さな窓がある。当然人が入れる場所じゃない。

そんなことを思い出すか出さないかのうちにち家に何かが侵入した音が聞こえる。

「あ"ぁあ"ぁぁう"ぁぁあ"ぁぁあ"ぁぁあ"ぁ」

家の中にやつの声が響き渡る。その時、僕が居たのは和室。

家の外に出るにも格子が付いていて出れない、玄関に向かおうともあそこはお風呂場の近くだ。

逃げるなら二階だ。

そう考えてるうちにあいつは一階を彷徨しはじめた。

ズルズルという足音が響き渡る。

俺を探しているようだった。

見つかるのも時間の問題だ!

僕は廊下に飛びたし階段を登ろうとする。

その時、運悪くあいつに見つかってしまった。

俺を見つけるなりあいつは

「あ"ぁあ"ぁぁう"ぁぁあ"ぁぁあ"ぁぁあ"ぁ」

と嬉しそうな声を出してものすごいスピードで追ってきた。

体にをぐねぐねと動かし、Bの顔はぐちゃぐちゃにゆがんでいる。

全身から赤黒い粘液みたいのが染み出していて玄関で見た姿とは大きく変わっていた。

僕は階段を駆け上がり、自分の部屋に駆け込む。

なんとかあいつが僕の部屋にたどり着く前に鍵を閉めることができた。

「ドン!」

あいつが壁にぶつかた。

くるな!くるな!くるな!くるな!くるな!くるな!くるな!くるな!

僕は頭の中で叫んだ!

すると、足音が遠ざかっていくように聞こえた。しかし、それは諦めたわけではないと次の瞬間わかった。

「ドンッ!!」

助走をつけてドアをぶち破ろうとしてきた。

もう逃げ道がない。

僕は決死の覚悟で窓を開けた。

「バタン!」

ドアがぶち破られたその時、僕は開けていた二階から飛んだ。

やつの手が僕の肩をかすめたのがわかった。

気付いたら僕は病院にいた。足と手を骨折する重傷で病院に入院を余儀無くされた。父親と母親はすごく心配をしてくれて付きっ切りで看病してくれた。

おかげで予定の日よりも4日も早く退院できるようになった。退院日を医者からおしえられた後、僕はすべてが終わったんだなと思い窓の外を見た。

ちょうど、Bが病院に入ってくるのがみえた。

 

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